「仕事」について考えてみましょう。
仕事というのは、大きく分けて、二つに分けられます。
一つ目は、会社などの組織に勤めながら給料をもらう、サラリーマンという仕事のスタイル。
二つ目は、自分で個人事業主になったり、会社経営などを始めるような、独立や起業家のスタイル。
この二つには、大きな違いがあります。
環境や状況にもよりますが、前者は、相対評価の世界だということです。
つまり、大企業などに勤めると、やはり、出世したいと思うでしょうが、皆が平社員から、課長になれるわけではありません。
そして、部長になれるのは、その課長よりも少数です。
取締役や社長は、それよりも、さらに困難です。
つまり、
「誰かが出世したら、一方で、誰かが出世できなくなる」
という特徴のある、「勝ち負け」の世界です。
その影響で、他人の足を引っ張ったりするような、嫉妬や妬みによる競争になりやすいです。
ただ、収入は安定しているし、皆で協力して、一つのことを成し遂げられるという喜びも、感じられたりします。
協調性があって、和の精神をもっている人は、こういう環境がいいと思います。
反対に、後者は、絶対評価の世界です。
独立すると、誰も命令や指図はしてきませんが、全部、自分でやらなくてはいけなくなります。
「頑張ったら、頑張っただけ、収入が得られる」
という絶対評価の世界です。
自分が儲けたからといって、別会社の経営者の収入が減るということは、あまりないのです。
だから、まわりに気がねすることも少なくなります。
ただ、収入も不安定だし、失敗したら、全責任を、自分が負わなくてはいけません。
ほぼ完全に、自己責任の世界です。
なにか特別の使命をもっている人や、ずば抜けた才能ややる気をもっている人は、こういう環境が、いいと思います。
人生を旅行に例えると、前者のサラリーマン的な生き方は、電車の旅です。
レールが、最初から敷かれていて、行き先も最初からだいたいわかっています。
冒険心が刺激されることは、少ないですが、事故の危険性が少なく、席に座りながら、ゆっくりと音楽を聴いたり、弁当を食べて、友人とおしゃべりしたりすることもできます。
後者の起業のスタイルは、車の旅です。
道路を走るので、行き先は無限通りにあります。
どこに行くのか、その時の自分の気分次第で、自由に決めることができます。
冒険心を刺激されて、ワクワクしますが、事故の危険性は、電車よりも高まります。
自分の運転に、全責任を負わなくてはいけません。
だから、運転中はあまり気が抜けません。
どちらの旅も楽しいです。
どういう旅がいいのかは、好みの問題です。
「両方楽しみたい」
という方は、会社勤めをしながら、「週末起業」するという手段もあります。
つまり、月曜日から金曜日までは、「生活の安定のため」と割り切って、そこそこ、合っている会社で、サラリーマンをして生活費を稼ぎ、土曜日と日曜日などに自宅で、本当に好きな仕事をやるという選択です。
そして、少しづつ週末起業の仕事で利益がでて、生活していくだけの収入ができたら、会社を辞めて、本格的な独立起業のビジネスを、スタートさせるというやり方ですね。
これだと、あまりリスクもなく、気軽にスタートできます。
二つの仕事の狭間で、迷っている人には、私はよくこの方法を勧めます。
あとは、現在では、インターネットを活用した副業もたくさんありますね。
起業を考えている方は、まずは、こういう小さな一歩から、踏み出してみるといいと思います。
先日、久しぶりに都心まで出かけたので、満員電車に乗りました。
私は、現在はほとんど、自宅で仕事しているので、満員電車に乗る機会は少ないのですが、サラリーマン時代は、平日は毎日乗っていましたね。
サラリーマン時代、連休明けが一番精神的に、きつかった覚えがあります。
ゴールデンウイークの後なども、よく、「五月病」になり、職場に行く時間が地獄でした。
本当に、好きな仕事だったら、そういうことにはならないと思いますが、それほど好きではない仕事をやると、自然に職場が苦しく感じるのです。
1996年に、サラリーマンを辞めて渡米しました。
それから、約6年の留学を終えて、1998年頃から独立起業を志し、2002年の秋から、現在の本業、「キネシオロジー」で、本格的に起業しました。
今年で起業して、20年以上になります。
最初は個人事業主でスタートして、2007年に株式会社を設立して、代表取締役になりました。
まあ、小さな会社ですし、たくさん儲かっているわけでもないのですが、とりあえず、好きなことで、飯が食っていけるという、昔からの小さな夢を実現させています。
大企業を経営して、大成功しているわけではないので、大きな夢を持っている人には、あまり参考にならないと思いますが、
「自分の好きなことで生活していきたい。毎日、楽しくワクワクしながら、生きていきたい」
という小さな夢を持っている人には、自分の体験から、かなり的確なアドバイスができます。
起業する場合、理想的なのは、あまり周囲から理解されにくいビジネスが、いいということです。
まったく理解されないのもダメですが、説明しても、
「なにそれっ? そんなビジネス、聞いたことないですよ。やめておいたほうが、いいですよ…」
というかんじで、周囲から反対されるくらいが、ちょうどいいのです。
「ああ、そのビジネス、いいんじゃない。がんばってね!」
と簡単に、理解されるようなものは、すでに、やっている人が、たくさんいるビジネスなので、チャンスは、少ないと思っておいたほうがいいです。
今でこそ、「キネシオロジー」という施術は、世間での認知度が、ちょっとは広がっているようですが、私が、2002年に、キネシオロジーで起業した時は、家族や友人、知人たちから、
「えっ? キネシ…、なんですって? もういちど言ってみてください。そんなへんな仕事で、食って行けるんですか? やめておいたほうがいいと思いますよ…」
と心配されました。
このくらいのビジネスが、理想的なのです。(笑)
パイオニアというものは、「孤独」です。
いや、正確にいうと、「孤高」なのです。
はじめてやるものは、理解されなくて当然なのです。
だから、起業する場合の心構えとしては、「孤高」を覚悟しなくては、いけないということです。
言い換えると、
「なんでもかんでも、全部一人でやるしかない」
という気持ちで、ビジネスをスタートしなくてはいけないということです。
漢字にも、それは表現されています。
「起業」
という漢字は、
「己が、走るという業(行動)」
なのです。
一方、
「企業」
という漢字は、
「人を、止めるという業(行動)」
なのです。
最初に起業する時は、とにかく、一人で朝から晩まで突っ走る。
それから、ある程度儲かって人が集まり、会社が大きくなってきたら、今度は、従業員が辞めないように、環境つくりをする。
これが、「起業」から「企業」への移行のしかたなのです。
漢字って、面白いですね。
では、本題に入ります。
起業する場合、このように、とにかく、自分一人だけの戦いを、しばらくは続けなくてはいけないのですが、これに耐えた人だけが成功できるみたいです。
厳しいことをいうと、最初から人を当てにしたり、誰かから助けてもらおうという甘い考えの人は、起業で成功することは難しいのです。
私自身は、一度も、「異業種交流会」だとか、「名刺交換会」のような場所には行ったことがありません。
こういうところで、素晴らしい出会いがあったり、これをキッカケに、いいビジネスが、スタートすることも、モチロンあるとは思いますが、自分は行こうとは思いませんでした。
起業したばかりの頃は、そんな場所に行くよりも、一人でも多くの人を、キネシオロジーで、健康で幸せになってもらいたいと考えていました。
そして、その気持ちをコツコツと毎日、実践してきただけです。
何かに迷ったり悩んだ時も、まずは自分でとことん考える。
それから、本を買って読んだり、インターネットで調べたりしました。
それでも、どうしても、わからないことがあった時だけ、師匠や先輩に相談したりしていました。
アメリカに住んでいた頃に、日本人で、
「アメリカで一旗揚げてやるぞ! アメリカンドリームを実現させるぞー!」
と威勢のいいことを言って、起業している若者などをよく見ました。
彼らが、まっさきにやっていたのが、「人脈づくり」でした。
でも、あれから、20年以上の歳月が、たちますが、この「人脈づくり」に夢中になっていた人で、成功している人には、あったことがありません。
成功している人たちは、そんなことしないで、自分が好きなこと、そして、世の中の役にたつことを、無我夢中で、ひたすらやり続けてきた人たちです。
「人脈をつくりたい」
と思っている人のほとんどは、自分の利益のために、それをやっている人が、多いような気がします。
「相手を利用しよう」
という気持ちが、奥底に隠れていることが、多いということです。
そういう気持ちからは、いい人間関係は築けないと思います。
相手を利用しようと思って、人工的につくった人脈は、すぐにわかります。
それは、どこか、温かみがなく、冷たく無機物のような感じがするのです。
それに対して、純粋に楽しいからやっていたことで、自然にできた人脈は、温かみがあり、人間味を感じるのです。
友人たちと、遊んでいる時の写真です。
ある本に書いてあったのですが、その著者が世界中の成功者に、インタビューした時に、
「どういう人が、一番嫌いですか?」
と尋ねたら、成功者の全員が、
「タダ乗りしようとしてくる奴だ!」
と答えたそうです。
つまり、
「楽をして成功しようと思っている若者が、一番嫌いだ!」
と言っているのです。
この言葉は、これから、起業しようと思っている人は、特に心に留めておいたほうが、いいと思います。
「成功しようと思ったら、すでに成功している人に助けてもらうのが、一番の近道である。でも、成功している人は、助けてもらおうと思って、近づいてくる人を一番嫌う」
こういう大原則があるのです。
成功者は、例外なく、皆、若いころに、孤独な状況の中で、血が滲むような努力を重ねて、成功をつかんだ孤高の人たちばかりです。
だから、最初から甘えているような若者が、一番嫌いなのです。
では、どうすればいいのかというと、反対のことをやればいいのです。
「自分は誰の助けも、借りない。自分の力だけで、人生を切り開いてみせる!」
こういう決意をして、ガムシャラに頑張っている人が、成功者は好きなのです。
20歳の頃から、私は、パワーリフティングという競技を始めて、ガムシャラに頑張っていました。
15年間、選手生活を続けましたが、たくさんの素晴らしい指導者や先輩から、かわいがってもらいました。
納得いくまで、練習する主義だったので、練習時間が、一日に5時間以上など、ざらでした。
シャワーを浴びてジムから出たら、先輩が待っていて、よく飲みに誘ってくれました。
「君は練習のやりすぎだよ。そんなにハードトレーニングしたら、そのうち、身体を壊すよ。そろそろ、もっと効率のいいやりかたを、覚えたほうがいいよ」
こうアドバイスされたりしました。
「君は、バカみたいに、一つのことに打ちこめるなー。そんなに、バーベルを持ち上げるのが好きか? なんか、君を見ていると、私の若いころを思い出すよ。君は私の後継者になるよ」
当時の日本チャンピオンの先輩から、ニコニコ笑いながら、こう言われた時が一番嬉しかったです。
ガムシャラに頑張っていると、すでに成功している人の目に、必ず留まります。
そして、かわいがってもらえることが多いです。
ただその時も、その成功者は、必要以上のことはやってくれません。
ほんの少しだけ、アドバイスしてくれるくらいです。
でも、その小さなアドバイスで、劇的に人生が変わることが多いのです。
私が起業して4年目、2006年の夏に、死に物狂いで働いて、壁にぶち当たって苦しんでいた頃の話です。
あまり、表にはでてきませんが、ある日本のトップビジネスマンの方と、お会いする機会がありました。
そして、数回に渡って、一緒に食事をさせていたけるという幸運に恵まれました。
その時に、他では絶対に聞けないような「ビジネスの奥義」も教えていただけました。
私の悩みや質問を黙って、聴いた後に、静かに、
「ビジネスとは、そもそも、どういうものなのか?」
ということを、目から鱗が落ちまくるくらいに、驚きながら聴きました。
どんな高額セミナーでも、聴けないような凄い話でした。
このビジネスマンは、友人の紹介で知り合えたのですが、この友人も、世間的には、なんの肩書もない、普通の会社員でした。
別に計算して、こういう人物と、知り合ったわけではなく、いつのまにか自然に知り合ったのです。
振り返ってみると、私の場合、
「人脈をつくりたい」
と思ったことは、一度もありませんが、結果として、素晴らしい人脈が構築されています。
成功者たちは、皆、このパターンなのだと思います。
仲良しの友人たちと、楽しく起業するのもいいとは思いますが、心の片隅に、
「自分一人だけでも、やりとおすぞ!」
という固い決意があったほうが、ビジネスというのは、うまくいくことが多いみたいです。
もし、仲のいい友人と、二人で起業す場合、こういうことを念頭においておいてください。
運動会の「二人三脚」というのは、たしかに楽しいですが、走る速度は格段に遅くなります。
遊びや余興でやるのはいいのですが、競技としては、「二人三脚」は成り立ちません。
二人が全力で励ましあい、競いあいながら走り切って、結果として、同時にゴールした時、一人で走っている時よりも、いいタイムがでることが多いのです。
このように、趣味ならいいのですが、ビジネスで組む場合、「甘えあう」という関係は、絶対にダメです。
ビジネスの場面というのは、ある意味戦場です。
甘えあうようなチームだと、ちょっとしたことで、全員の命取りにつながることもあります。
皆が、気を抜いて、お互いに、「甘えている」からです。
常に、「励ましあう」という厳しさが、あったほうが、ビジネスの関係では長続きするものなのです。
繰り返しますが、
「起業のために、いい人脈をつくってから、ビジネスで成功しよう」
という考えは、あまりオススメしません。
「起業を志して、ガムシャラにビジネスをしていたら、いつのまにか、成功していて、結果として、いい人脈に恵まれるようになった」
こういう人が、本当の成功者なのです。
「人脈」というものは、
「努力して、つくるもの」
ではなく、
「努力の結果、自然にできてしまうもの」
なのです。
二人三脚は楽しいけど、走るスピードは確実に遅くなります。(笑)
特に、甘えてくる相手と組むと、大変なことになります。
起業して、成功している人は、皆、真剣になって、本気で自分の道を走っているのです。
孤高の戦士同士で、励ましあったり、競い合っているのが、ビジネスマン同士の付き合いなのです。
人生においては、損得勘定や利益などのエゴは、なるべく少なくしたほうが、長いこと、良好な人間関係を続けることができるのです。
子供のような純粋なワクワクは、やはり大切なのです。
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