成功方程式
精神世界が好きな人たちの中では、ビジネスやお金のことを、あまり考えないようする人たち、それから、これらのことも勉強していろいろ試してみる人たち、この二つのグループに、分かれるような気がします。
私は後者のほうです。
精神世界と同じくらい、ビジネスの話が大好きなのです。
そもそも、私の中では、この二つが違うものだという認識は、あまりありません。
とても似てた要素を、たくさんもっていると感じています。
巷には、それこそ、大変な数の「成功哲学」や「願望実現法」、「金持ちになるになる方法」の本やセミナー、講演会、DVD、ブログがあります。
どれも素晴らしいのですが、
「たしかに、いいこと言っているんだけどなー、でも、皆ができるわけではないよなー。この作者だからできたんだよな…。万人向けじゃないよな…。わかるんだけど、抽象的だよな。もっと具体的に、すぐに直接現金収入に結びつくようなこと書いてくれないかな…」
などなど、疑問がたくさんでてくるものばかりです。
言っていることは、わかるのですが、例えると、足の裏が痒いのに、靴下や靴の上から、痒いところをかかれているような、もどかしさを感じるのです。
もうすこし、靴下や靴をとってから、直接痒いところをかいてくれるような、そういう話をずっと探し求めてきたのです。
今回は、誰もが成功できるようなノウハウ、誰にでも当てまるような「成功方程式」というものを考えてみました。
100%の人間に、当てはまるものではなくても、90%以上くらいの人間が、活用できる考え方だと思っています。
まず、「成功」と「幸福」という二つの言葉を、比べた場合、「成功」というのは、世間からも認められるような客観的な満足感という、ニュアンスがあります。
それに対して、「幸福」というのは、どちらかというと、世間などの評価などよりも、自分自身が、自分自身に対して感じる、主観的な感情というニュアンスがありますね。
どちらも大切なのですが、人間というものは、どちらかというと、若いころは、「成功」のほうを、重視する傾向があると思います。
それに対して、年齢を重ねるたびに、だんだん、「幸福」のほうを重視するような傾向があると思います。
「精神世界」の教えは、どちらかというと、「幸福」のほうを求めるような話が多いような気がします。
私は、現在52歳ですが、35歳くらいまでは、「成功」を重視していました。
今は、個人的には、「幸福」のほうを重視しています。
今回は、「成功」に特化して書いてみようと思います。
10代~30代の若い人は、「成功」のほうに興味がある人が多いと思ったからです。
「成功するための方法」には、大きくわけて二つあります。
(A)夢や目標をしっかりと設定して、それに向かって、具体的な計画を立てて、がんばって、努力していくという成功の方法。
(B)夢や目標、さらに計画なども、ほとんど決めないで、その時々の直観に従って、運命に導かれるように、力を抜いて楽しみながら成功する方法。
これも、
「AとB、どちらが正しい?」
という問題ではなくて、AもBも、どちらも正しいのです。
人によって、環境や状況、その時の気分によって、使い分けたほうがいいと思います。
たとえば、オリンピックの陸上競技、100メートル走に出場する選手は、(A)の方法が向いていると思います。
仮に、目標とする世界記録が、「9秒76」で、現在の自分のタイムが、「10秒00」だとしたら、数か月ごとに、少づつ、
9秒98 → 9秒92 → 9秒85 → 9秒80 → 9秒76
という目標をたてて、それをクリアするために、努力すればいいのです。
こういう選手に、
「目標をもたないでください!」
などと、コーチが言ったら、そのコーチは、その競技の性質が、まったくわかっていないと思われるでしょう。
こういう競技では、目標を設定して、それに向かう喜びがあるからです。
これは、ちょうど、一歩一歩、確実に登っていく登山のようなイメージですね。
逆に文学などの世界で、成功したいと思っている人たち、たとえば、
「いい小説を書きたい!」
と思っているような小説家などは、目標などは具体的にもたずに、毎日面白くて楽しいことをやりながら、家族や友人たちと遊んでいたほうが、案外いい作品が生まれることも多いかもしれません。
こういう人たちには、(B)の方法が、向いているような気がします。
まとめると、100メートル走、マラソン、水泳、カーレース、砲丸投げ、重量挙げなどをするスポーツマン、そして、売上をあげたいと思っているような経営者、営業マンなど、「数字」で評価されるような人たちは、(A)の方法が向いていると思います。
いろいろと計画を立て、計算もしながら、夢を叶えるやり方です。
逆に、小説家、音楽家、画家、イラストレーター、漫画家、ダンサー、バレリーナなどのような芸術家、他にも、牧師、僧侶、哲学者、科学者、教師など、「数字」では評価されないような人たちは、(B)の方法が向いていると思います。
野山の景色を楽しみながら登っていたら、いつのまにか、気が付いたら、頂上に到達していたというように、直感に任せるやり方ですね。
だんだん、整理がついてきましたね。
こうやって考えを整理していくと、クリアになっていくと思います。
書籍やセミナーで、作者や講師の話を読んだり、聴いたりする時には、上記のようなことをふまえて、考えるようにするといいと思います。
今回は、「成功するための方法」の中でも、特に金銭的な豊かさ、つまり、「経済的な成功をするための方法」について考えてみましょう。
あまり話を広げすぎると、ピンボケしやすくなるので、これに焦点を絞ってみますね。
まず、「お金」というものの性質について考えてみます。
思いっきりシンプルに突き詰めて考えてみると、この現実世界で、「お金」の性質を、一番わかりやすく、一つの単語で表現すると、それは…
「信用」
になると思います。
この単語を当てはめると、全部ではありませんが、かなりの疑問がクリアになります。
「お金の本質=信用」
だという方程式が、ほぼ成り立つのです。
「お金」の代用として広く使われている「クレジットカード」は、文字通り「信用のカード」ですね。
「お金の代用のカード=信用のカード」
でもあるということですね。
さらに、考えてみましょう。
よく、本などには、
「誠実に生きていると、金持ちになりすやすい」
というようなことが、書いてあります。
たしかにそうですが、誠実じゃない人でも、金持はたくさんいますし、誠実で貧乏な人もたくさんいます。
「ポジティブシンキングをすると、金持ちになりやすい」
という話も、よく聞きますが、しかし、ポジティブシンキングをしていない人でも、金持はたくさんいますし、ポジティブシンキングをしている人でも、貧乏な人も、これまた、たくさんいます。
「なんでも、感謝をしていれば、金持ちになりやすい」
ということを主張する人もいますが、これも、たしかに、そういう傾向はありますが、世の中に、感謝などほとんどしていない金持ちもいれば、いつも感謝の心をもって、毎日を生きている人でも、貧乏な人はたくさんいます。
こう考えてくと、巷に溢れている、「成功哲学」のほとんどは、かなり、ピント外れなものが、多いというような気がします。
「誠実に生きる」
「ポジティブシンキングをする」
「感謝の心をもつ」
という姿勢は、「幸福」のための手段であって、「成功」のための手段ではないということです。
ましてや、「金持ちになるため」の、必要十分条件でもないということです。
このあたりは、明確に区別して考えたほうがいいと思います。
子供の頃、親などから、「童話」や「昔話」を聞かされると、だいたい、
「正直で心優しく、思いやりをもっていれば、最後には幸せになれる。」
という結論になっています。
さらに、小学校などの道徳の時間でも、先生が同じような話をします。
しかし、だんだん、中学校や高校などに進むにつれ、世の中が、必ずしもそういうふうには、動いていないということがわかってきます。
人をいじめたり、悪さをしたり、酷いことをやっていても、学校の成績がよかったり、偏差値が高く、いい学校に入学できるということだけで、周囲の大人たちや先生がたから、チヤホヤされている生徒もいれば、心が優しく、思いやりがあっても、学校の勉強ができないというだけの理由で、いじめられたり、馬鹿にされたりして、認めてもらえず、苦しんでいる生徒なども、たくさんいる現実を見て、
「あれっ?」
と疑問を、もった人は、たくさんいると思います。
さらに、社会人になり会社勤めなどすると、もっと驚きます。
どうみても、性格異常者だと思えるような人が、社長をやっていたり、人を馬鹿にしたり、いじめることに喜びを感じるような性格の悪い人が、会社の上司だったり、また、そういう人が、自分よりもはるかに、社会からは認められていて、給料が高いことが、わかると、
「いったい、この世界って、どうなっているのっーー?!」
と叫びたくなります。(苦笑)
ここで話を、先ほどの、
「お金の本質=信用」
だという方程式に戻すと納得がいきます。
つまり、
「この性格の悪い上司が、どうして自分よりも、お金をたくさんもらっているのか?」
というシンプルな問題です。
自分がサラリーマンで、新入社員の頃にまっ先に、感じた疑問がこれでした。
つまり、現代の会社や社会というのは、
「性格がいいか? 悪いか?」
という評価で、人間に報酬を払っているというよりは、
「信用ができるか? できないか?」
という評価で、報酬を払うほうが、優先する傾向があるということです。
もちろん、例外もありますが、だいたい、そういうことだということです。
だから、この性格の悪い上司の役職や給料が、自分よりも多いのは、この上司が会社や社会からは、信用されているということなのです。
それはただ単に、自分よりも長い年月、会社勤めをしているということなのです。
どんな性格か、まだよくわからない、入社したばかりの新人よりも、たとえ、性格が悪くても、長く会社にいる上司のほうが、会社側からは信用があるということです。
だから、自分も、その上司と同じくらいの給料がもらいたければ、同じくらいの年月、会社で働くか、もしくは実力をつけて、売上などの別のやり方でアピールして、会社から信用されるといいということですね。
「信用」には、たくさんの積み上げ方があります。
上記のように、会社勤めを長くやって、「時間」で信用を得るやり方。
売上などをあげて、「実績」で信用を得るやり方。
あと他には地味ですが、約束を破らないこと。
必ず時間を守ること。
失敗の責任をとること。
などのように、「責任感」で信用を得るやり方もあります。
いいですか?
「お金の本質=人間の性格」
ではないということを、もう一度強調しておきますね。
部分的には、当てはまることもあり、性質の一部ですが、本質ではないということです。
あくまでも、
「お金の本質=信用」
が、ほぼ成り立つというこです。
もっと、わかりやすいように、「会社」などの「カタギ」の世界ではなく、「暴力団」などの「ヤクザ」の世界を見てみましょう。
暴力団の世界も、会社と同じようにピラミッド型です。
また、下っ端のチンピラは貧乏で、親分や幹部は金持ちというのも、カタギの世界とかわりません。
チンピラでも、性格のいいチンピラもいるでしょう。
でも、ほんとどが貧乏です。
親分でも、性格の悪い親分もたくさんいるでしょう。
ほとんどの親分は、チンピラよりは金持ちです。
これは、ヤクザの世界も、「信用」でお金の流れが、大きく決まるということです。
ヤクザの世界で、親分や幹部になるには、なによりも、「信用」がいるみたいです。
よく、ヤクザ映画やドラマなどで、不始末をやったヤクザが、包丁で自分の小指を、切ったりするシーンを、見たこともあると思います。
ああいう責任を、ちゃんととれるようなヤクザが、上まで行けるようです。
暴力団の組長や幹部が、金持ちなのは、彼らが、ポジティブシンキングをしているわけでもなく、
「ありがとうございます!」
とか、
「ツイてる!」
と言っているわけでもありません。
ましてや、トイレ掃除を熱心にやっているわけでもないのです。
大変な「責任感」をもって、毎日、仕事をしているために、周囲から「信用」され、その結果、たくさんのお金を引き寄せているのです。
お金というのもが、いかに「性格」とは、あまり関係ないかが、これからもよくわかると思います。
まとめると、お金持ちになりたかったら、なによりも、「信用」を築くこと。
これが、最優先事項になるということですね。
「誠実さ」や「思いやり」や「感謝」などは、お金持ちになるための手段の一つであり、これらは、どちらかというと、一度お金持ちになった後に、その状態を継続するために、大切な要素だと考えられます。
この話を、逆から言ってみますね。
こちらのほうが、ピンとくる人が多いかもしれません。
貧乏になろうと思ったら、なによりも、「信用」を失うこと。
こうすれば確実に、すぐに貧乏になります。
同じ仕事を長く続けないで、すぐにやめてしまう。
これをたくさん繰り返すと、「時間」の蓄積がないので、金持ちになるのは難しいです。
あと、長く仕事をしていても、普段から手抜きの仕事ばかりして、売り上げなどもあがらず、だらだら仕事をしていると、これも、「実績」ができないので、いつまでも信用されません。
他にも、粗悪品を販売する。
質の悪いサービスをする。
普段から嘘をつく。
約束を守らない。
遅刻を頻繁にする。
責任逃れをする。
こういうことをやっていても、信用されません。
どんなに、「いい人」でも、同時に、「だらしない人」だったら、金持になるのは、とっても難しいということです。
逆に、「嫌な人」でも、「キチンとした人」だったら、意外と金持ちになったりするということです。
「確実に金持ちになる方法」というのを探すのは大変ですが、「確実に貧乏になる方法」というのを探すのは簡単です。
信用をなくせば、あっというまに貧乏になります。
金持ちになるには、時間がかかるが、貧乏になるには、時間がからないということですね。
「一晩で金持ちになるのは難しいけど、一晩で貧乏になるのは簡単だ」
ということです。
やはり、
「お金=信用」
とシンプルに考えてもいいと思います。
もし、会社を経営している人がいたら、会社の売上は、
「あなたの会社の売上は、あなたの会社が、どのくらい社会から信用されているのか? というバロメータになる」
ということです。
もし、サラリーマンやOLの人でしたら、給料は、
「あなたの給料は、あなたが、どのくらい、会社や上司、お客さんから信用されているか? というバロメーターになる」
ということです。
あくまでも、だいたいの「目安」です。
絶対的な「基準」ではありません。
こう考えると、面白いことがわかります。
「私は、お金には興味がない。お金はあまり好きではない」
というセリフを、よく口にする人もいますが、これを言い換えると、
「私は、人から信用されることに興味がない。人から信用される状態はあまり好きではない」
という意味になります。
これをさらに逆から言うと、
「私は、人から信用をなくすようなことに興味がある。人から信用されない状態が好きだ」
となります。(苦笑)
以前に、ロサンゼルスに住んでいた頃、日本人の知人に、
「お金に興味がない!」
というセリフが、口癖になっている人がいました。
結局、この人は最終的には、詐欺のようなビジネスをやり、周囲から一番大切な「信用」をなくし、その後に聞いた噂ではホームレスになってしまったそうです。
言霊って、こわいですねー。
だから、あまりこういうセリフは、言わないほうがいいと思います。
もうひとつ、
「世の中、お金が全てではない。お金よりも大切なものは、いくらでもある」
こういうセリフを言う人も、よくいますよね。
これは、もちろん、「事実」です。
まったく、そのとおりです。
これに、異論がある人は、あまりいないでしょう。
ただし、このセリフがやっかいなのは、なまじ事実であるために、周囲で注意してくれる人が、誰もいないということです。
結論から先に言うと、あまりこういうセリフは、口から出さないほうがいいと思います。
たとえば、「お金」が「恋人」だとしましょう。
そうした場合、恋人に向かって、
「世の中、あなたが全てではない。あなたよりも大切なものは、いくらでもある。」
こう言ったら、相手はどう思うでしょうか?
やはり、不愉快な気分になると思います。
世界中には、70億人以上の人間がいて、さまざまな動物、植物、たくさんのモノが、あるわけだから、
「あなたが、全てではない」
なんて、当り前のことなのです。
しかし、これは思ってはいても、いちいち口に出して、言うことではないと思います。
上記のような、お金を否定するような発言は無意識的に、お金のエネルギーを敵にまわし、お金が入ってきにくくなる流れをつくってしまいます。
基本的な考え方として、大切なことは、私たちの現在生きている地球という惑星で、人間として活動している存在は、99.9%以上の人が、お金に関わって生きているということです。
ということは、ほとんどの人間は、現在の地球に人間として生まれてきたということは、なんらかのかたちで、「お金」というレッスンが、学ぶためのカリキュラムに、入っているはずだということです。
もし、そうでなければ、「お金」のない惑星に生まれているはずだと思います。
自分が、いくら、
「お金は大切ではない」
と思っていても、銀行も会社もタクシーの運転手も八百屋さんも大工さんも、
「お金は大切だ」
と思っているということです。
アパート住まいをしていて、いくら、
「お金よりも、天使たちからのメッセージのほうが大切だ」
と思っていても、ほとんどのアパートの大家さんは、
「天使からのメッセージなんか、どうでもいいから、今月分の家賃、ちゃんと払ってください!」
と言うと思います。(笑)
ここから本題です。
では、この「お金」というものを、確実にゲットして、増やしていける方法は、はたしてあるでしょうか?
そういう、「成功方程式」は存在するのでしょうか?
もう、これについて、ずーっと考えつづけてきました。
そういう内容の書籍なども、ほとんど読みました。
いろいろな人から、教えを受けました。
そして、自分なりに、いろいろ試行錯誤して試してみました。
そこで、だんだんわかってきたことがあります。
これは、経済的な成功以外の、たくさんのことに、当てはまると思いますが、「真実」や「真理」、「法則」などは、突き詰めていくと、シンプルだということです。
「な~んだ。そういうことだったのかー。そんなの当たり前じゃん! 誰でも知っているよ、そんなこと!」
というような感想をもったら、それは凄い真理や法則だということです。
12年以上前に、山形県の書店で購入した本に素晴らしいことが、書いてありました。
本というのも出会いですが、この本との出会いも、本当に素晴らしい出会いでした。
題名は省略しますが、ようやく、靴と靴下を脱がせてくれて、ちゃんと痒いところを、かいてくれる人に、出会ったような気がしました。(笑)
この本の中で、印象に残った話が二つあります。
二つとも感激して、ドーンと雷が落ちるような衝撃を受けました。
まず、一つは金持ちになるには、理由があるということです。
運で、金持ちになるひとは、実はあまりいないそうです。
アメリカの話ですが、たとえば、億万長者になった人で、その後、事業で失敗し、ホームレスになった人を、追跡調査したデータがあるそうですが、その人たちの95%が、5年以内に、また億万長者に戻っているそうです。
逆に、普通の人で、その後運良く、宝くじに当たって大金持ちになった人たちの95%が、5年以内にまた資産ゼロ。
または、もとの普通の生活に戻っているそうです。
ということは、金持になろうと思ったら、実は、「お金」を持っているかどうかは、あまり重要ではないということです。
「お金持ちになる方法を知っているか?」
これが重要だということです。
たとえると漁師がいたら、現在「魚」を、どれだけ手元にもっているかは、あまり重要ではないということです。
それよりは、
「魚の釣り方がうまいか?」
ということが、重要だということですね。
魚など、どんなに持っていても、食べられる量は決まっているし、すぐに腐ってしまいます。
だから、仮に魚をたくさん持っている漁師がいても、釣り方が下手だと、すぐに魚が、食べられなくなるということです。
逆に魚など、その時には、ほとんど持っていなくても、釣りの腕前が抜群であれば、いつでも、新鮮な魚が食べられるということですね。
作者の方が、その本の中で話していたことですが、やはり、
「誠実さやポジティブシンキング、感謝の気持ちなどは、お金を引き寄せるということに関しては、直接な関係はあまりない」
ということを言っていました。
では、何が直接的な関係があるのか? というと、それは…
「お金が、入ってくる流れをつくること」
なのだそうです。
本の中に、わかりやすいたとえ話がありました。
たとえば、100人の人間がいて、神様が毎日全員に、1人に1個づつ、生卵をあげるとします。
一日に、神様からもらえるのは、生卵、1個だけということですね。
ほかには、水もパンも、なにももらえません。
こういう状況の時に、99人の人間は、毎日支給される、その生卵を食べます。
目玉焼きや卵焼きなど、いろいろ調理するでしょう。
でも、その中に、一人だけ変わり者がいて、最初の1個を食べないで我慢します。
二日目の生卵から食べ始めますが、最初の1個は食べないで大切に温めます。
すると、しばらくすると、この生卵からヒヨコが生まれます。
そこで、そのヒヨコを食べてしまおうと思ったのでが、もう少し我慢して、さらに大切に、育てます。
すると、成長して、ニワトリになります。
さらに、それを食べたい欲を我慢して、もう1個の生卵を同じように、ニワトリに育てます。
その二羽のニワトリが、たまたまオスとメスだったために交尾して、それから生卵を生むようになります。
ここで、この変わり者は、他の99人とは違い、初めて自分だけの専用の生卵を食べられるようになったのです。
それから、さらにその変わり者は、ニワトリを増やしていき、養鶏場をつくります。
毎日、自分専用の生卵が、100個、つくれるようになったのです。
さらに、チキン料理も楽しめるようになりました。
そして、最終的には、この養鶏場を、フランチャイズで、たくさん増やし、一日に自分専用の生卵が、10000個つくれるようになったというような話でした。
この「生卵」を、「給料」に置き換えて、考えてみてください。
ほとんどのサラリーマンやOLが、会社から、月に20万円もらうと、それを家賃、電気代、ガス代、食費、洋服代、遊ぶお金に使います。
それでおしまいです。
毎月、毎月、これの繰り返しです。
しかし、100人のサラリーマンやOLの中に、一人だけ変わり者がいたら、この変わり者は、最初の20万円を使わずに、何かの投資に回すでしょう。
さらに半年後に、もう20万円も我慢して、40万円で、何かの小さいビジネスを始めるかもかもしれません。
それが、10年間に雪だるま式にふくらみ、1億円くらいに増えているかもしれません。
「金持ちになる方法」というのは、要するにこういうことなのです。
これが、「成功方程式」の「その1」です。
毎日、生卵を1個だけ食べるだけで、人生を終える人と、その1個を10000個まで増やせる人の違いは、これだけです。
本当に、これだけだと思います。
自分専用の「卵を生むニワトリ」を、持つということですね。
以前に、名古屋で、「お金」に関するセミナーを受講したとき、その講師の人も、言っていました。
「金持ちになりたかったら、まずは種銭をつくってください、最初の元手がないと、どうしようもありません。雪だるまをつくりたかったら、最初に、まず手に持っている雪を、転がる大きさにするのです。具体的には、その種銭の金額は、100万円です。皆さん、まずは、100万円を貯めてください。この金額が貯められない人は、もう、一生金持ちにはなれません。金持ちになるのは諦めてくださいね。お金以外の幸せを追求してください」
これは、逆にいえば、現代の日本では、100万円をがんばって貯めたら、金持ちへの道が開く可能性があるというこですね。
私は、個人的には、現在は、インターネットなどのインフラが、かなり進歩しているので、最初の元手などは、現在はほとんど無くても、いいビジネスは始められると思っています。
数万円もあれば、OKだと思います。
場合によっては、まったくの0円からでも開始できます。
今は、とても起業しやすい世の中なのです。
さらに、お金を貯めるという方法もありますが、私のように、
「銀行には貯金しないで、自分を高めるような自己投資をする」
という選択肢もあります。
私は、貯金があまり好きではないので、起業してからも、その代わりに、稼いだお金は、自分を成長させるために、使ってきました。
将来のために、セミナーを受講したり、書籍を買ったり、旅をしたりして、見分を広げたり、見識を養ったりするのです。
さて、二つ目の話です。
この話が、一番大切な話です。
その本の中に、ベストセラー作家として有名なロバート・キヨサキさんの話がでてきます。
ちょっと前に、「金持ち父さん、貧乏父さん」が、アメリカでも日本でも、爆発的に売れましたね。
ある記者が、ロバートさんに、こういう質問をしたそうです。
「あなたのビジネスの本を読んで、やる気になって起業する人が、たくさんでてきていますが、実際に成功できる人は、わずか1割だけだそうです。残りの9割の人は、失敗し苦しんでいます。あなたはこれについて、なんとも思わないのですか? 成功確率が、こんなに低いのに薦めるのは、無責任じゃないですか?」
この質問に対して、ロバートさんは、こう答えたそうです。
「どうやら、考え方に違いがあるようですね。10%の成功確率があるということは、10回やれば、確実に成功できるということ。それがわかっているんだから、10回やってみればいい」
この文章を読んだとき、私の頭の中で、
「ガーーーン!!!」
という音がしました。
こっ、これだったのです。
自分が、ずっと、探し求めてきたヒントは…。
そうなのです。
この「成功方程式の」の「その2」こそ、すべての成功の王道なのです。
成功しない、ほとんどの人は、10回やっていないのです。
本の中で、作者の方は、バスケットボールのたとえ話で、うまく説明しています。
たとえば、まったくのど素人、バスケットボールを初めてやるという人を、10人集めて、ボールを投げ、リングに入れる勝負をさせてみるとします。
おそらく、最初の1投では、10人のうちの1人だけが、リングにスポッっと入れることができるでしょう。
この入った人は、ただのマグレ(偶然)か、バスケットボールのセンスのある天才です。
だから、残りの9人は、コンプレックスをもったり、自己嫌悪になる必要は、まったくないのです。
やることは、ただ単にあと9回、ボールを投げることです。
そうすれば、ほとんどの人が1回くらいは、リングに入れることができるでしょう。
鉄棒でも跳び箱でも、ピアノでもギターでも、テニスでも自転車でも、一番最初からできる人は、まずいません。
いたら、その人はマグレか天才なのです。
起業に失敗している大半の人たちは、最初の1回のビジネスで失敗しただけで、
「ああ、やはり、自分には、ビジネスの才能がなかったんだ…。自分は、なんてダメなんだろう…」
と落ち込んで、やめてしまうのです。
これは、非常にもったいないことです。
いいですが?
バスケットボールもビジネスも、どれも同じです。
最初の1回で、ビジネスが成功した人は、ただのマグレ(偶然)か、ビジネスののセンスのある天才です。
だから、コンプレックスをもったり、自己嫌悪になる必要は、まったくないのです。
やることは、ただ単にあと9回、他のビジネスをやってみることです。
そうすれば、ほとんどの人が1回くらいは、成功することができるということです。(笑)
どうか、2、3回失敗したくらいで諦めることは、くれぐれもやめてくださいね。
ためしに、自分の場合、どうだったか振り返ってみました。
そうすると、面白いことがわかりました。
サラリーマンをやめてから、小さいものも含めると、55くらいのビジネスをやってきました。
その中で、成功したと思えるビジネスは、5つだけです。
友人たちからは、
「5つも成功したの! 凄いね!」
と、よく言われますが、
「まあね。その代り50回、失敗したけどね…」
と言うと、皆笑います。
どの世界でも、本当に成功している人は、やはり、失敗の経験を大量にもっています。
「ナンパの達人」という人が、以前、テレビにでていましたが、秘訣は、大量に声をかけるそうです。
営業マンも、そうみたいです。
ある程度のマーケティングなどの戦略も大事ですが、昔も今も、「できる営業マン」は、足で稼いでいるそうです。
「成功方程式」の「その2」を、シンプルにまとめると、
「失敗を恐れないで、とにかくいろいろやってみること。」
ということになります。
簡単に言うと、
「失敗は成功のもと」
だということです。
ただ、この当たり前で、誰でも知っていることを、勇気をもって行い、それを継続していくのは、けっこう大変です。
それをやった人だけが、本当に成功できるのです。
全体の話をまとめますね。
「成功」のためには、何よりも、「信用」を築くことを大事にすること。
信用を失うようなことは、極力やらないようにすることが、大前提になります。
その上で…
○成功方程式(その1):意識して、お金の入ってくる流れをつくること。
○成功方程式(その2):失敗を恐れないで、どんどん挑戦すること。最低でも10回は、いろいろ試してみること。
この二つをやれば、かなりの確率、おそらく、90%以上の確率で、金銭的な成功ができると思います。
あと、オマケで、大事なことは、「リスクをとる覚悟をすること」です。
ただ、これは、「無謀なことをする」とは意味が違います。
たとえば、100万円貯めて、このお金で、いきなり、1つのビジネスに、100万円を投入して勝負するのは、あまりお勧めしません。
できれば、100万円あったら、10万円づつ資金にして、10のビジネスをやってみるといいと思います。
そうすれば、9回失敗しても、そのうちの1回は成功し、1000万円くらい儲かるかもしれません。
もし、10回ビジネスをやってもダメだったら、その時には、また考えればいいのです。
まだ、エネルギーや気力が残っていたら、もう10回、合計20回挑戦してみてもいいですね。
もし、20回ビジネスをやってもダメだったら、その人は、ビジネスは諦めてもいいかもしれません。
きっと、ビジネスなどよりも、もっと素晴らしい分野で大成功するかもしれません。
もしかしたら、「お金」などいらない理想の社会を、実現させる凄い人なのかもしれません。
最後に、「成功方程式」の一番大切な部分を、もう一回短く復唱しますね。
これが、世界一短い「成功方程式」です。
「10回やる!」
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