昼間、近所を散歩していたら、桜の花が咲いているのを見かけました。
ようやく、春の足音が聞こえてきましたね。
子供の頃は、桜の花を見ても、ただ単純に、綺麗だとしか思えませんでした。
しかし、気がついたら、私も今年、53歳になります。
見た目が若いので、あまり年齢は気にしないのですが、人生について、深く考えることも多くなりました。
つまり、「あと何回、桜の花を見ることができるのかな?」ということです。
人生の折り返し地点をまわった今だからこそ、湧き上がつてくる気持ちですね。
そう思ったら、ますます、桜たちのことが、愛おしくなりました。
よく、子供たちの純粋さが話題になりますが、大人になるにしたがって、磨かれる感性や純粋さも、たくさんあるような気がします。
3月24日(日)の東京セミナーの後、懇親会でも、いろいろなことを語り合ったのですが、その時に盛り上がった話題を、こちらでも紹介しますね。
大学生の頃、栗本慎一郎さんの本が大好きで、よく読んでいました。
栗本先生は、精神世界にも、とても造詣が深く、1990年頃に先生の本で、私は、「バシャール」の本の存在を初めて知りました。
この栗本先生が、よく著書の中で褒めていたのが、故・吉本隆明さんでした。
吉本さんは、よしもとばななさんのお父様でもあり、「戦後思想界の巨人」ともいわれていた凄い方です。
ただ私には、文章が難しく感じられ、なかなか吉本隆明さんの本は、読めませんでした。
10年くらい前に、ようやく手にとって、1冊だけ読んだのですが、面白いことが書いてありました。
それは、「歴史教科書問題」についての記述でした。
ご存じのように、戦後日本は、中国や韓国などと教科書に記述する歴史について、ずーっと論争してきました。
私も心の片隅に、この問題は気になっていました。
本を読みながら、
「ほーっ、思想界の巨人の吉本さんは、この問題を、どう捉えて解釈してるんだろう?」
と期待しながら、読みすすめていきました。
すると、ページをめくって、ビックリしました。
そこには、
「そもそも、教科書なんて、誰も真面目に読んでいませんよ」
だいたい、こういう内容の話が書いてあったのです。
これには、笑ってしまいました。(笑)
つまり、教科書に書いてある歴史なんて、一部のインテリだけが、気にしているだけで、普通の一般大衆は教科書なんて、ほとんど気にしていない。
発展途上国なら、教科書は、若者の思想に影響を与えるだろうが、日本のような先進国は、書店には、面白い小説、漫画、雑誌が溢れるほど積まれていて、映画、ドラマも、たくさんやっていて、面白いゲームもいっぱいある。
こういう国では、教科書の内容なんかほとんど影響しない。
こういうことを書いてたのです。
「さすが、思想界の巨人だ!」
こう思って感動しました。
どの分野でもそうですが、問題を根本から、疑うことができる人は凄いです。
そういう人は、よく、
「そもそも」
という単語を使います。
「そもそも、なぜ人間は、生きているんだろうか?」
「そもそも、どうして時間は、存在しているのだろうか?」
「そもそも、会社という組織は、これからの社会に必要なのだろうか?」
「そもそも、結婚というものは、どうしてやるのだろうか?」
などです。
私自身も、学生の頃を振り返って、教科書の内容で覚えているものなど、ほとんどありません。
国語や英語の教科書は、少しは覚えていますが、数学や物理など、まったく覚えていません。
これは、いろいろな理由はあるでしょうが、一つには、教科書が強制的に購入させられたり、読むことを義務にされたからだと思います。
人間は強制されたり、義務にされると、とたんに興味がなくなるという習性が、あるようです。
逆に、否定されたり規制されると、興味がわいてきて、やる気がわいてくるということも、多いみたいです。
例えば、男性は、特にわかると思いますが、中学生の頃など親や先生から、
「エッチな雑誌なんか、読んではダメですよ」
と言われると、そういう雑誌を買って、読みたくなったものです。
これが、18歳以上になり、いくらでも、書店で買ったり、読んだりできるようになると、とたんに興味が薄くなってきました。
小学校から高校まで、私は読書が嫌いでした。
その原因は、学校の先生から、
「本を読みなさい。読書は素晴らしいですよ」
と言われ続けていたからだと思います。
読書感想文などの宿題で読まされる「文部省推薦図書」という本などは、とくにつまらなく感じられました。
逆に考ええると、わかりやすいと思います。
「ONE PIECE(ワンピース)」などの人気漫画を、売れなくするのは簡単です。
この漫画を、「文科省推薦図書」に指定して、全国の子供に強制的に読ませて、読書感想文を宿題にして書かせる。
そしてさらに、その感想文に点数をつけて、最優秀の感想分文には、「文部科学大臣賞」などを与えるようにすれば、とたんに、この漫画の魅力は落ちるでしょう。
「ONE PIECE(ワンピース)」が、これだけ売れたのは、学校の先生方が、この漫画のことを、あまり推薦しなかったからかもしれません。
「漫画なんか、くだらない」
と言われると、子供たちは読みたくなるものなのです。
友人たちと、よく、「アミ 小さな宇宙人」という本について話すのですが、この本なども、小学校の図書館などに置くと、かえって読まれなくなるかもしれません。
先生方が、
「こんな怪しい本、ぜったい読んじゃダメですよ…」
とヒソヒソ声で否定すると、逆に、子供たちは興味をもつ可能性もあります。(笑)
もうだいぶ昔の話ですが、D.H.ローレンス著の「チャタレイ夫人の恋人」という本が、話題になったことがありました。
「この本の内容ははたして、わいせつなのか? それとも、芸術なのか?」
ということで論争になったのです。
これは、1957年に最高裁判所で、最終判決が言い渡されたそうですが、その判決は、
「有罪」
だったそうです。
つまり、
「わいせつ」
だというのが、最高裁の判断だったのです。
ちなみに、罰金は、10万円~25万円だったと言われていますが、実際に、支払われたのは、2万円くらいだったという説もあります。
これは、一部の学者たちから、「現代の大岡裁き」ともいわれているそうです。
最高裁判所の判決というのは、他の判決と違って、後世の文化や歴史に影響を与えるほどのものだから、大局的な視点から、やらなくてはいけないのだそうです。
前述した栗本慎一郎さんが、昔、著書に書いていたのですが、実は、この判決を言い渡した、最高裁の裁判官は、栗本先生のお父様だったそうです。
栗本先生が、直接、お父様から聞いた話らしいのですが、
この時、「チャタレイ夫人の恋人」の内容を「無罪」にして、「芸術」という結論にすると、作品の「魅力」がなくなると、判断されたのだそうです。
「有罪」にして、「わいせつ」にしたおかげで、この本に、「魅力」が出てきたのです。
この判決のおかげで、一般の大衆は、
「ええっ、最高裁判所が、有罪でわいせつと判断した作品って、いったい、どんなイヤラシイ内容が描写されているんだろう?」
と興味がわいてきて、その判決の後、その本が、爆発的に売れたのだそうです。
出版社は、わずかな罰金で、その後、とても儲かったというのです。
どうですか?
面白い裁判ではないですか?
こういう裏話って、面白いですね。
男性の読者はわかると思うのですが、ほとんどの男性は、丸裸の女性には、あまり魅力を感じません。
お堅い制服や着物などを着てる女性から、チラリと下着などが見えたりする姿に、セクシーさを感じるのです。
「見て、見て」
と言われると、見たくなくなるのです。
「絶対、見ちゃダメよ!」
と言われるから、見たくなるのです。
だから、「性の解放」などは、あまりやらないほうがいいのです。
現代の日本は、草食系の男子が増えたといわれますが、その要因の一つに、
「あちらこちらに、性が溢れて、セックスしようと思ったら、いつでも気軽にできるようになったからではないか?」
と私は考えています。
校則の厳しいお嬢様学校を卒業した女性などは、1ミリ単位で、オシャレを意識できるようになるといいます。
自分の経験からも、
「魅力的だな…」
と感じる女性に、いろいろ質問すると、子供の頃に家庭や学校で、厳しくしつけれらた人が多いです。
私たちの生きているこの世界自体、とても不自由で制限された、「肉体」という乗り物に、乗って生活することを強制されています。
「時間」という縛りもあります。
他にも、「お金」や「常識」、「法律」、「習慣」、「道徳」など規制だらけです。
これだけ、「規制」や「強制」、「義務」が多く、厳しい世界に、そもそも、どうして生まれてきたのか?
それは、
「魂を磨いて光輝く、魅力的な存在になるためでは、ないだろうか?」
ということです。
制限が大きいほど、私たちの魅力は、高まります。
この世界は、魂を魅力的にするための磨き場なのかもしれません。
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